ぼくとしては、地元でチラシを配りつつ、ぼくの配ったチラシから調査が入るのを楽しみにし、月1〜2度入る調査で勉強しながら働くのが一番良い。
名古屋までの出張はやけに疲れるし、ぼくの愚痴も増えてしまう・・・。
かといって、地元で仕事していても愚痴がない、というわけではない。
最初のうちは代表も我慢していたのか、ネコをかぶっていたのか、本性を隠していたのか。
普通のおじさんに見える風貌や、時折見せる鋭い表情。
まさに探偵という雰囲気を醸し出していたのに。
最近ではそんな魅力すら感じられないほどになってきた。
ぼくって、いいように使われているのだろうか?
ある日の調査のこと。その日は営業社員の調査だった。
調査開始時にぼくと代表の2ヶ所での待機のはずだった。
その会社は郊外にあって、ぼくが住んでいるとこらから現場まで、車で1時間かかってしまう。
調査開始時間も当然、普通の会社のはじまる時間の9時。
当然、その現場へ行くまで、出勤ラッシュと重なり、ぼくは2時間近く前に家を出るはめになってしまったのだ。
調査初日。ぼくは、早目に家を出たこともあり、1時間前にスタンバイ。
ぼくと代表、2台がどこで待機するのが一番良いか、前もって確認してはいたけれど、念のため、もう一度現場周りを確認する。
事前調査では気が付かない、待機ポイントを発見。
ここなら、会社から車がでてくるところを確認できるし、その先のT字交差点で左右どちらにいくかも確認できる。
けれど、右へ進んだ場合は、その先の道路で合流できるのだが、左に進んでしまうと、かなりそこまでの距離があるので、相手が飛ばすタイプの人であれば、追いつくことが難しくなる。
ただ、郊外なので、そこまで車の通りがある訳ではないので、不可能ではないのだろうが・・・。
たぶん、代表であれば、余裕だ、という返答が返ってきそうな気もするけれど。
調査開始30分前。
一応、代表にメールする。
もう来ていてもおかしくない時間なのに、その車は先ほどから見当たる気配もない。
どこにいるんだろう?
ぼくは、さっき見つけたポイントで、とりあえず張り込みを開始する。
意外と、調査開始前に相手が動き出すことを少なくはないのだ。
10分前。
ようやくぼくの携帯に着信が。代表からだった。
その内容が驚くものだったのだ・・・。
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